【自作】についてのポイントをジャンルごとに解説させていただいて4回目になります。
【結婚式当日に流す映像】には、大きく以下の4ジャンルがあるとご説明させて頂きました。
・オープニング 難易度:難 目的:期待感の醸成
・プロフィール 難易度:中 目的:お色直しの時間つなぎ
・エンディング 難易度:易 目的:見送りの準備の時間つなぎ
・余興(サプライズetc) ☆今回はコレ
今回はその中でも【余興ビデオ】にフォーカスを当てていきたいと思います。
余興ビデオの【目的】とは?
そもそも【余興】をやる意味って何でしょう?
結婚式で行うコンテンツにはいろいろなものがあります。
ケーキカットや各卓ラウンド、お色直しにブーケプルズなど・・・。
やろうと思ったらいくらでもできてしまいます。3時間なんかじゃ収まりません。
記念写真の時間が全然なかった!なんてことも。
その中であえて自分の時間を割いてでも余興をする理由。
一番の目的は【会のオリジナリティ】です。
自分たちらしい会にしたい。そうはいっても披露宴というイベントに大きな差は出せません。
何かちょっと人と違うスパイスをかけるとすれば、それが余興ということになるでしょう。
友人にお願いするのも自分でやるのも含め、他の誰とも違う唯一の披露宴になるポイントです。
ちょっと私の話をさせて頂くと、
私はこのサプライズビデオに一番時間と労力を費やしました。
4つのビデオすべてを自作していた私は、どれだけ時間があっても足りませんでした。
まずは企画。ひねり出すのに2か月。すでに式まで1か月を切っていました。
絵がかけたり、ダンスが踊れたり、そんなパフォーマンススキルのない私は得意の動画で感謝の気持ちを伝えようと考えたのですが、
思いつくのは過去にやってきたサプライズ動画ネタばかり。。
奥さんに何を伝えたいんだろう・・・?
悩みの果てにハッと思いついたのが、「よし、全部やろう!」でした。
奥さんはお笑い好きだし、コント仕立てでサプライズあるあるを動画にしよう!
撮り方・演出方法は頭に入っている。あとは実行あるのみ!
友人や実家にも願いしなければならないこともあるのですぐに段取りをつけ、1か月でやり切りました。
ちょうど岡崎体育さんの「MUSIC VIDEO」が流行っていた時期で、そのパロディで「WEDDING VIDEO」。
結婚式あるあるの小ネタビデオはかなりの反響で、やってよかったなあとしみじみ思います。
おかげで式前日は他の作業が押しに押して、結局完徹。ダメって言われてたのに・・。
「こんなことよく準備してたね!」「大変だったんじゃない?!」一番の褒め言葉です。
なにより奥さんからの感謝の言葉は今でも忘れません。
一生に一回くらい【誰かのために体を張る】経験はありなんじゃないかなと思います。
さて、本題に戻りまして、余興にあえてビデオを使うのには理由があります。
正確に言うと、場合によってはビデオ”も”使ったほうが良いのではないかということです。
メリット①事前に完パケて納品してしまえる。
当日実施というのは会場の温度も読めませんし、何より自分の番が終わるまで緊張して楽しめません。
友人に頼んでいる場合も、彼らに申し訳ない気持ちにもなりますし、クオリティに不安が残ります。
ビデオのメリットは当日の状況に左右されず、それだけでコンテンツが完結する点でもあります。
メリット②パフォーマンス前のあおりにも効果的。
当日何かをやるコンテンツだったとしても、その準備や練習には相当な時間をかけているはずです。
カメラを入れて紹介VTRを作っておけば余興のクオリティも上がり効果的です。
テレビのパフォーマンス番組でも、演技の前にリードの振りが入るのは期待感を高めるためです。
メリット③いつまでも残る。
せっかく頑張ったので、作ったものは残しておきたいですよね。
当日のパフォーマンスでも映像を撮ってくれる人はいると思いますが、
そのものがコンテンツとして残るビデオは他のコンテンツより少しお得だと思いませんか?
余興ビデオに【込めるべき要素】とは?
ビデオを使うべき理由がはっきりしたところで、そもそもどんなことを気を付ければいいの?
余興ビデオは言わば【パートナーへのプレゼント】演出は万人向けに調整しますが基本はパートナーへの思いで結構です。
下記の③つの項目を要素として考えると良いでしょう。
①なぜ企画を思い立ったのか?(目的)
そもそもやろうと思った理由はなにか?もやもやしている心の内を言葉にしてみて下さい。
・「普段仕事が忙しくて何もしてあげられてないなあ」
・「結婚するのに今のままの自分で良いのかなあ」
・「やり残したことがあるなあ」
etc.
②何のために企画を見せるのか?(目標)
実際にビデオを見せる中で相手にどう思ってもらいたいのか?相手の気持ちをどうしたいのか考えてみましょう。
・「いつもありがとうと思っている」ということを分かってほしい。
・「ここまでしてくれるなんて」と、さらに好きになってほしい。
・「いつもと違う」と、かっこいい自分(かわいい自分)を再認識してほしい。
etc.
③何をしたら喜んでくれるのか?(企画)
何をしてくれたら嬉しいのか?パートナーの好きなものをベースに話を膨らませてみると良いでしょう。
・パートナーの好きなものをプレゼントする。
・パートナーの好きなことをやってみる。
・パートナーをもっと知るための行動をする。
etc.
とにかく重要なのは企画です。何をするのが自分にとってもパートナーにとっても嬉しいことなのか考えましょう。
自分のサプライズビデオをまとめると以下のような感じでした。
目的:今までで最高のサプライズを届けたい。
目標:ここまでやったの?!と驚いてほしい。
企画:コント調の小ネタをできるだけ詰め込む。
手間と時間がとにかくかかる作業でしたので、思い通りびっくりしてくれました。
制作の難易度は?
全くのゼロからスタートするので難易度は文句なしの【激難】です。
企画/撮影/編集/技術/時間・・・。
全部かかります。
その分終わった時の達成感もひとしお。やり切った!という実感は何物にも代えがたいです。
必要な準備とは?
企画と段取りは可能な限り早めにしたほうが良いでしょう。
オリジナルというのはそれだけ労力がかかります。
周りに協力を仰ぐにしても、短時間では難しいので早めに取り掛かりましょう。
2人で進める式の中で唯一孤独ですが、奥さん以外の出席者たちにどんどん頼っていきましょう。
まずは企画とゴールまでの段取りを明確化して下さい。
注意点
1点だけ絶対に、
バレないこと。
私もお互いに忙しくしていたので注目されなかっただけで、かなり危ないシーンはありました。
彼女の知人の速報をなぜか知っている・・など。
普段のコミュニケーションも式が終わるまでは気をつけましょう。
最後に何かのヒントになればと、私のやった手法をご紹介します。
・「MUSIC VIDEO」のパロディ
・体を鍛える(走る・筋トレなど)。
・滝行。
・苦手を克服する。
・2人で行った思い出の地をめぐる。
・思い出の地に彼女お気に入りのぬいぐるみを持参して映しこむ。
・思い出の地に彼女の写真の切り抜きを持っていき映しこむ。
・思い出の地で摘んだ花の花束をプレゼント。
・友人からのメッセージを集めてプレゼント(映像とスケッチボード)。
・お互いの家族にインタビューをする。
・彼女のルーツをたどり母校へ。
・彼女の映像を毎日撮ってカウントダウンする。
・撮った映像の中に文字を仕込んでおき、合わせるとメッセージになる。
・画面分割で文字が流れて一つのメッセージになる演出。
・気づかれないように後をつけて驚かせる。
全て小ネタですが、膨らませれば大きなストーリーになる演出もあると思います。
ぜひご自身の思いの伝わる企画を生み出してください!
次回は【結婚式ビデオ全体のまとめ】についてご説明させていただきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。